からす

鴉 Original Photo via flickr.com

黒い影がずっと着いてくる
身を隠すでもなくそっと
前の街から
わたしの行方を見届けようと、鴉が着いてくる

黒い影は追い越そうとはしない
ショーウィンドウに姿を写す
わたしの様子を
上着の中を値踏みするように、鴉は追い越そうとしない

わたしの脇を車が通りすぎて止まった
突然大きな羽音がして、
身をすくめたわたしを促した
黒い影は真後ろにピタリとついて、わたしを共に先へ促す
 

シューベルトの歌曲集《冬の旅》から第15曲「からす」
詩は、ヴィルヘルム・ミューラー

  
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D911-15.mp3 (1851 KB)

バリトン:ゲルハルト・ヒュッシュ、1933年録音。

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